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かでいろいろな委員会、たとえば資金集め委員、市場調査委員、会員募集委員、ボランティア募集委員、規則制定委員、広報委員、ボランティア養成委員などの委員をつくりました。委員の人たちには、銀行、テレビ局、ソーシャルワーカー、企業関係者などもいました。
次に私たちのしたことはマーケティング・リサーチです。自分たちの地域をよりよく知るために、いったいこの地域ではどういう目的で、何を誰のためにどのようにすればいいのかを知るために市場調査をしました。
その次に私たちが考えたことは資金集めです。今までボランティアグループを構成する場合に予算は必要ないと言われていました。しかし地域で活動し成功するボランティアグループには募金が必要です。それで私たち委員で集まり、財団、自治体に助成金申請を出すことをいたしました。

 

●タイムダラーの活動状況と活動の発展

 

それではマイアミで具体的にどのような活動をしているかということをお話ししたいと思います。マイアミタイムダラーのボランティアの総数は約7000人です。その内約3500人はボランティアとして協力もして利用もしています。残りの1900人は協力のみ、約1200人は利用のみ、約300人はボランティアした時間を寄付しています。1ヶ月に1万2000時間のボランティアのやりとりが行われています。
それでどのようなボランティアをしているかと言いますと、送迎サービス、話し相手、電話サービス、それから家庭教師のサービス。これは大学生が高校生を教え、高校生が中学生を、中学生が小学生に教えるというような仲間同士のサービスです。それから翻訳、子守、庭掃除、買い物、ペットの世話、裁縫、ユースクラブ、これは若い人たちのクラブのお手伝いです。
このような生活の中で必要なことを、必要な時にボランティア・サービスしております。その中でも面白い活動をお話ししますと、ユースクラブ、若い人たちのクラブ活動があります。これは低所得層の地域で問題のある子どもたちを集めてつくったクラブです。このクラブでは、放課後、子どもたちに家庭教師プログラムを行っています。問題のある子どもたちを地域の高齢者が指導するプログラムで、高齢者の教師料の50%を点数で払っています。最初はこのような家庭教師プログラムで始めたのですが、現在では高学年が低学年に教えるというようになっています。そして貯めた点数で子どもたちは、映画の券をもらえたり、衣服を提供されたり、フィールド・トリップに行くこともできますし、野球の試合の券をもらったりしています。それから若い両親は子守をしてもらったり、お年寄りの人は庭の掃除をしてもらったり、今まで話もしなかった近所の人たちがタイムダラーを通じて、いろいろなやりとりをするコミュニティの輪が広がってきています。

 

●タイムダラーを使って創造力あふれるボランティア活動を

 

今、私が話しましたように、タイムダラーは、次から次に創造力豊かにいろいろなプログラムを作ることができます。皆さんもクリエイティブになり、創造力豊かにいろいろな

 

 

 

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